2.5次元研究録

2.5次元研究についての足跡を残すブログ

2.5次元ミュージカルってそもそも何?④~かもめの2.5次元ミュージカル研究報告~

こんにちは、かもめです。

週一更新を目指していたはずなのに、いつの間にか2週間開いていました。

更新できるときに更新するマメさを身に着けるのが、今後の課題ですね……。

 

さて。 

前回エントリでは、私が執筆した論文のタイトル、研究目的、目次などの概要について触れました。

いよいよ内容に入っていこうと思います。

 

改めて目次を載せると、こんな感じです。

今回は、序論を公開、解説します。

 

序論←(今回はここ!)

 

第一章 2.5次元ミュージカルの概要

第一節 2.5次元ミュージカル協会の定義

第二節 2.5次元ミュージカルのはじまり

第三節 現在の展開

 

第二章 2.5次元とは何か

第一節 2.5次元ミュージカルにおける2.5次元の意味

第二節 宝塚は2.5次元ミュージカルといえるのか

第三節 2.5次元ミュージカルにおける俳優の役割

第四節 2.5次元ミュージカルに出演する俳優の条件

第五節 2.5次元ミュージカルにおける舞台空間の役割

 

第三章 なぜミュージカルなのか

第一節 ミュージカルとはどんなジャンルであるか

第二節 ミュージカルにおける歌とダンス

第三節 2.5次元ミュージカルにおけるミュージカルの要素

第四節 定義の再検討

 

第四章 2.5次元ミュージカルはいかにしてキャラクターを輝かせているか

第一節 取り上げる作品について

第二節 ミュージカル『テニスの王子様

第三節 舞台『弱虫ペダル

第四節 ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!

 

結論

 

 

序論では主に、

2.5次元ミュージカルが、現代日本の演劇ジャンルの中で話題に事欠かないコンテンツになっていること。

2.5次元ミュージカル協会が定める定義が、十分な意味を持っていないこと。

③研究課程と論文の流れのこと。

の3点について述べています。

 

もう少し具体的に書くと、

①では、10年以上公演の続いている作品が複数あることや、2018年の刀ミュキャストの紅白歌合戦出場、そしてパリ公演などの事例を挙げ、2.5次元ミュージカルが現代日本の演劇の中でもかなり特殊な位置にいることを述べました。

 

次に②では、「宝塚歌劇団」の『戦国BASARA』や『逆転裁判』を例に挙げ、

2.5次元ミュージカルの定義を「2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツの総称」とすると不備が出る!

ということを強調しました。「2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツの総称」が2.5次元ミュージカルなのであれば、宝塚版『戦国BASARA』だって2.5次元ミュージカル協会の公演ラインナップに掲載されるはずです。

しかし、そうではない。

じゃあ何が違うのか?

2.5次元ミュージカルとは何なのか?

 

これを受けて、③ではそれらの疑問を論文中で明らかにする手段について述べました。

 

まず、「2.5次元ミュージカル」という言葉を「2.5次元」と「ミュージカル」という2つの要素に分ける。

次に、「2.5次元ミュージカル」における「2.5次元」の意味と「ミュージカル」が持つ意味をそれぞれ検討する。

そして、それぞれの意味が重なったものが「2.5次元ミュージカル」であるとして、定義の再検討をする。

流れとしては以上のような感じです。

 

論文の初めのあいさつのような部分なので、具体的な検討までは踏み込んでいませんが、良かったら読んでみてください!

序論(ブログ用)

 

次回更新では第一章に触れていきたいと思います。

なにかありましたら、こちらのコメント欄やtwitter(@kmmkmm_25)までお願いします

できるだけ計画的に更新します!!!

2.5次元ミュージカルってそもそも何?③~かもめの2.5次元ミュージカル研究報告~

こんにちは、かもめです。

前回は、宝塚歌劇団の作品は2.5次元ミュージカルに分類されるかどうか、ということについて考察しました。

 

卒論執筆中の頭を整理するためにこのブログを始めたわけですが、長らく更新しなかった間に論文も完成したので、今回から少しずつ紹介していこうと思います。

まずは、私が執筆した論文の概要と要旨です。

 

論文概要

タイトル

2.5次元ミュージカルとは何か~定義の再検討~

研究目的

2.5次元ミュージカル協会が定める「2.5次元ミュージカル」の定義が、本当に定義として妥当なものであるのかという点について考察し、「2.5次元ミュージカル」の意味をより明確に表すことのできる定義、あるいは要素を明らかにする。

目次

序論

 

第一章 2.5次元ミュージカルの概要

第一節 2.5次元ミュージカル協会の定義

第二節 2.5次元ミュージカルのはじまり

第三節 現在の展開

 

第二章 2.5次元とは何か

第一節 2.5次元ミュージカルにおける2.5次元の意味

第二節 宝塚は2.5次元ミュージカルといえるのか

第三節 2.5次元ミュージカルにおける俳優の役割

第四節 2.5次元ミュージカルに出演する俳優の条件

第五節 2.5次元ミュージカルにおける舞台空間の役割

 

第三章 なぜミュージカルなのか

第一節 ミュージカルとはどんなジャンルであるか

第二節 ミュージカルにおける歌とダンス

第三節 2.5次元ミュージカルにおけるミュージカルの要素

第四節 定義の再検討

 

第四章 2.5次元ミュージカルはいかにしてキャラクターを輝かせているか

第一節 取り上げる作品について

第二節 ミュージカル『テニスの王子様

第三節 舞台『弱虫ペダル

第四節 ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!

 

結論

全体の流れ

① 「2.5次元ミュージカル」の概要について整理する。

② 「2.5次元ミュージカル」という単語を「2.5次元」と「ミュージカル」の複合語として考えて、「2.5次元ミュージカル」がどのような現象を指しているのか、参考文献をもとに、それぞれについて考える。

③ ②での検討をもとに、「2.5次元ミュージカル」のの意味を明確に表すことのできる定義、あるいは要素を明らかにする。

④ ③で考えた定義や要素が本当に妥当であるのか、これまで上演されてきた作品に当てはめて考えることで、理論だけでなく、具体的な分析を行う。

 

堅苦しい書き方にはなっていますが、要するに

2.5次元ミュージカルの定義って、本当に2.5次元ミュージカルをちゃんと示せてるのか疑問だから、改めて考えてみよう!

という話です。

 

結論から言うと、2.5次元ミュージカル協会が打ち出している2.5次元ミュージカルの定義「2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツの総称

*1は、定義として十分ではありません。

より妥当な定義にするには、「原作である2次元の漫画・アニメ・ゲームの世界を、キャラクターの再現を最重要視した3次元の舞台コンテンツとして、ショー化したものの総称」と言い換えればよいのではないかと、私は考えています。

 

なぜそう考えたのか、どこに根拠があるのかを書き始めると3万字以上かかるので、今後小出しにします。

 

元々はもう少し違ったテーマについて執筆していたのですが、メインの話に入る前に2.5次元ミュージカルとは何かということに引っかかり、「2.5次元ミュージカルの定義の再検討」というテーマに変更しました。

 

奉納公演のことに関しては今も気になっていますし、その他にも考察してみたい作品がたくさんあるので、その辺は今後の課題として残しておくことにしています。

 

次回更新からは、一章ずつ解説しながら紹介していこうと思います。

目標は週一更新です。

すべての解説が終了次第、このブログに論文は全文掲載します。応援よろしくお願いします!

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 

*1:一般社団法人2.5次元ミュージカル協会HP https://www.j25musical.jp/stage/

2.5次元ミュージカルってそもそも何?②~宝塚って2.5次元に分類されないの?~

 だいぶ時間を空けてしまいました。こんにちは、かもめです。

 卒論書き終えてから4か月、やっと余裕が出てきたのでいい加減更新しようと思います。

 

早速ですが、前回の続きと行きたいと思います。

前回 は①2.5次元ミュージカルの定義の整理と、②なぜ2.5次元”ミュージカル”なのか

という2点について触れました。

 

今回は、

2.5次元ミュージカルってそもそも何?

宝塚は2.5次元ミュージカルに入らないのか

ということについて、まずはざっくり考えていきたいと思います。

 

私自身は宝塚歌劇団の作品を見たことがないのですが、2.5次元ミュージカルの定義を”2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツの総称”と考えるならば、「ベルサイユのばら」や「戦国BASARA」、「逆転裁判」や「ルパン三世」は立派な2.5次元ミュージカルです。

しかし、宝塚歌劇団の作品は2.5次元ミュージカル協会のHPにラインアップされてきませんでした。*1それはなぜなんでしょうか?

 

この疑問に対して、鈴木国男は以下のようなことを述べています。

 

「2・5次元ミュージカル」の定義 にかなう作品を、長らく、そして数多く上演してきたという事実は、既に述べた通りである。しかし、それらは「劇団四季の舞台」であり、「宝塚の作品」であって、やはり新し いジャンル分けを要求する必要はなかった。(中略)ともに元となるイメージを再現する技術には抜きん出たものを持ち、それぞれに厚いファン層を擁し、リピーターのおかげで同じ作品の上演回数を増やし、それによってさらに存在感を高めることに成功している。

繰り返し上演するということは、そして繰り返し見るということは、それ自体、舞台上に作られたイ メージを強固にする。そのことが、2次元を3次元に変換する行為に対する信頼につながる。

今日それぞれが上演する「2・5次元ミュージカル」は、「四季」ないしは「宝塚」の下位区分であり、それ以上の定義を必要としないのである。

 *2

 

つまり、「宝塚歌劇団作品」というブランドが成立しているため、宝塚歌劇団が「2.5次元ミュージカル」の定義にかなう作品を上演したとしても、新たにジャンル分けをする必要がなく、あくまで「宝塚歌劇団作品」の中の1つにしかなり得ないということです。

 

また、「宝塚歌劇団作品」と「2.5次元ミュージカル」は原作の捉えられ方が異なっています。

東園子は、2.5次元ミュージカルと宝塚歌劇団では、見せるものが異なっており、宝塚は、スターを見せる舞台であるのに対して、2.5次元ミュージカルは、キャラクターを見せる舞台であると述べています。

宝塚歌劇団の作品では、タカラジェンヌ自身の個性や表現したいこと、男役/娘役らしさがいかに引き立つか、という観点が優先されますが、2.5次元ミュージカルにおいては、原作の絵が絶対的基準になり、役者はキャラクターを忠実に再現することを求められるのです。

*3

 
宝塚歌劇団は「2.5次元ミュージカル」という単語が生まれる前から、現在の2.5次元ミュージカルの定義にかなう作品を上演してきています。しかし、それはあくまで「宝塚歌劇団作品」の一部であり、後から発生したジャンルに振り分けられるものではないのです。
また、2.5次元ミュージカルとはそもそも見せたいものが異なっているため、2.5次元ミュージカルの定義である、「2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツ」であったとしても、2.5次元ミュージカルと呼ばれる日は来ないのだと言えます。
 
今回はここまでにしようと思います。

 実は、前回エントリで書いた卒論のテーマから、最終的に提出した卒論のテーマが変わってきているので、次回は卒論の概要と軽いまとめを載せようと思います。

 

先に全文載せるか、細切れにして更新するか悩んでいるので、意見をいただけると嬉しいです。

読んでいただき、ありがとうございました。

 

*1:https://www.j25musical.jp/

*2:鈴木 2017 http://id.nii.ac.jp/1087/00003147/ 4ページ

*3:東園子(2016)「2.5次元ファンの舞台の見方~宝塚ファンとの比較から~」、『美術手帖』、20167月号、84ページ

2.5次元ミュージカルってそもそも何?①~かもめの2.5次元研究報告~

こんにちは、かもめです。

今回はこのブログを立ち上げた本来の目的に関する話をしようと思います。

 

私は今、ざっくりいうと2.5次元ミュージカルの研究に取り組んでいます。具体的に何をしているかと、『ミュージカル刀剣乱舞in厳島神社』(以下奉納公演)についての研究です。

 

2.5次元ミュージカルというジャンルは、公演数が増え続けているものの、まだまだ演劇の世界では邪道というか、格式高いイメージは持たれていないと思っています。(そもそもミュージカルだって歌舞伎だって本来は格式高いものじゃないんですけど)

自分だけかもしれませんが、コスプレした人たちがなんかやってるやつでしょう?的なことを周囲の人たちに言われたりもします。

 

しかし、そんな2.5次元ミュージカル作品が「厳島神社世界遺産登録20周年記念奉納行事」のうちの一つにラインナップされ、実際に奉納公演が行われたわけです。

演劇というジャンルの中でも新参のジャンルが、神様に奉げるに値するものだとされた、これってすごいことだと思いませんか?

 

そんなことを考えた結果、私は、なぜ奉納公演は実現できたのか?という疑問を持ち、奉納公演実現の背景を研究することにしました。

まだまだ全然研究中ですし、論文にまとめるにはあと4か月くらいかかりそうなんですが、自分の考えを整理したり、自分の研究をPRするために、何回かに分けて紹介していきたいと思います。

 

初回の今回は「そもそも2.5次元ミュージカルって何」という話です。

 

個人的に、2.5次元ミュージカルの定義はかなり曖昧だと思っています。

一応、公式に定義しているのが2.5次元ミュージカルに関する活動を支援する、一般社団法人2.5次元ミュージカル協会(以下2.5d協会)です。2.5d協会は、2.5次元ミュージカルを「2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツの総称。」としています。

しかし、追記で、「音楽・歌を伴わない作品であっても、当協会では2.5次元ミュージカルとして扱っています。」とも書かれているんですね。*1

 

それってミュージカル??という感じがするんですけど、こうなってしまった原因を私は2つ考えています。

  1. 2.5次元ミュージカル」という言葉自体がファンの中で生まれたものであること
  2. 2.5d協会が設立されるよりも前に、10年の歴史を持つ『ミュージカルテニスの王子様』(以下テニミュ)の存在があったこと

とりあえずテニミュがあって、それが10年の歴史と共に社会的に認知されていった。それを紹介するにあたって、何か呼びやすい言葉の必要性が出てきた。有名どころでいえばテニミュ、だから「2.5次元=ミュージカル」というなんとなくの構図ができたのではないのでしょうか。

 

2.5次元という言葉が生まれるのがもっと遅かったら、「ミュージカル」という単語まではついてこなかったかもしれません。今ではストレートプレイの作品も増えていますし、芝居パートとレビューパートに分かれている作品もあります。一概にミュージカルとは呼べません。

しかし、2.5d協会が生まれたのが2014年だったからこそ、「2.5次元ミュージカル」という名前になったのでしょう。

 

さて、ここで1つ疑問が生まれます。

宝塚歌劇団劇団四季などが公演している作品の中には、”2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツ”として良いものがあると思いませんか?

にもかかわらず、2.5d協会の公式HPにはその作品たちは挙げられていません。これはどういうことなのでしょうか?

 

長くなってきたので今回はここまでにします。

次回は、「そもそも2.5次元ミュージカルって何②~宝塚は2.5次元ではないのか~」という話をしたいと思います。

 

参考資料

www.j25musical.jp

 

推しの卒業、私の涙はどこからきたのか

間が空いてしまいました。かもめです。

更新してない間にも観劇したりしてたのですが、自分的にこの話をしないと次に進めない気がしていました。

 

推しがあんステから卒業しました

 

2.5を中心にしたこの界隈のゆるいオタクを初めて10年ほど経ちますが、ずっと 推し と公言する存在はいませんでした。

推し活に悩む人のエントリやツイートを読んで、推しを持つことに漠然とした恐怖を持っていたからです。

 

そんな私が、あんステ初演で存在を知り、彼の向上心と実現力に惚れ込んでみ、推すと決めたのが今年の春。

知ってから推すまでが空きすぎなんですが、10年先も彼が俳優でいてくれるように応援するスタンスで推しています。

 

そんな彼が、役者人生の原点であるあんステから卒業しました。

上映会が終わるまでは、とキャラビジュだったTwitterのアイコンがアー写に戻っていて、彼が演じた役からすっぱり離れる決意をしていることを実感しています。

 

推しを持ったのが初めての私にとって、卒業とはどんな感覚なのだろうか?と思っていましたが、体験してみると想像以上にしんどいものなんですね。

 

1ファンでしかないのに、彼の思い入れに感情移入して、たくさん涙を流しました。

なぜ涙を流したのだろうか?と不思議に思います。

あんステは毎回観に行っていても、毎回何かしら合わないところがあって、熱狂的に好きなわけでもないんです。

 

推しが役を卒業したからといって、世界は終わらないし、なんならあんステは新作上演が決まっている。

嬉しいことに彼は卒業後の仕事も決まっていて、役者を引退するわけじゃない。

 

じゃあ私は何に涙したんでしょうか?

 

結論から言うと

共感と嫉妬ではないかと考えています。

 

共感は単純です。

応援している彼の思いや姿に共感した結果、流れた涙。

Twitterやブログなどで語られている彼の気持ちを、ついつい板の上で行われるパフォーマンスに重ね、彼が何を意識し、何を伝えようとしているのかを解釈する。その結果の涙だと考えています。

 

では、嫉妬による涙は何か。

これは完全に個人的な事情で、「役を卒業までやりきった」ということに嫉妬したと考えています。

 

私自身は何かをやり遂げたことがないから。

かつ、初めてやり遂げられそうだった事案から不本意に外されてしまったばっかりだったから。

 

初演から任された役を最後までやりきり、後輩へプレッシャーにならないように言葉をかける姿が、自分がそうしたかった姿と重なって、羨ましくて仕方なかった!

その気持ちを彼の卒業に重ね、前が見えなくなるほど泣いたのだと思います。

 

冷静になって振り返ると、こんな個人的事情を重ねてしまったことが恥ずかしくてしょうがないですね。

 

生身の人間が演じているものを、リアルタイムで実感するから、良くも悪くも影響されやすい世界なのだろうと思います。

 

推しの卒業というのは、想像以上に自分の心に重くのしかかるものでした。しかし、彼が次へ繋いでくれるキャストを想い、コンテンツが更に大きくなることを望んでいるのだから、私はそれを応援しようと思います。

 

 

 

フェス物販…既存顧客を大事にしてほしい話

始めたてなのでマメに更新したい気持ちで考えてみました。

 

あんステフェスティバルの物販情報が解禁されて以降、色々と物議をかもしていますね。

今日9/22に初日を迎えましたが、

一番最初の時間帯にペンライトが売り切れる

過去グッズが全てあると書いてあったのに個ブロがない

会場の窓が開いているからネタバレが凄い

物販待機列が結婚式会場で邪魔になってる

などこれでもかというほどTwitterのTLが荒れています。

 

事前に主に挙げられていた不満点は

①物販会場と会場が別、かつ遠い

②整理券が抽選制で当選する可能性が読めない

③整理券に当選したとしてもグッズの在庫が無い可能性がある

④チケットを持っていなくても参加できるが、チケットを持っている人への配慮なし

⑤トレーディング商品の種類が過去最多であるが、公式に用意されているトレーディングエリアがない。

⑥これらの情報を事前通販の時点で開示していなかった

と、こんなところでしょうか。

一つ感じたのは、参加者側からの主観的な荒れ方をしている人が多いな、ということでした。

あんステフェス横浜公演の会場周辺は治安が悪い」と前々から叫ばれていますが、それだけの理由で物販を離すようなことをするでしょうか?何かほかに運営上の理由があるのではないでしょうか?

 

と、いうことで「なぜこの対応になったのか?」という視点から考えてみようと思います。

 

横浜市立文化体育館(以下文体)は、横浜市の持ち物です。このことから、

横浜市から利用上の規制がかかったのではないか?という仮説を立てました。

しかし、文体はコンサートやライブ会場として数多くの実績を持っています。あんステに限って制限する、なんてことは無いかもしれない。そこで、過去の興行での物販状況について調べてみました。

 

さっと調べてみたところで出てきたのが、新日本プロレスとゆずのライブでした。どちらも少し古い記事でしたが、共通しているのがロビー物販であるということでした。

正式なデータが見当たらなかったのと、行ったことがある体感からの予測なので正しいことは言えませんが、文化体育館は屋外物販がそもそも禁止されているのではないか、と考えられます。

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 文化体育館の公式HPに載っている地図。敷地結構ぎりぎり。

 

ではなぜロビー物販が出来なかったか?

これは単純に場所が足りなかったからではないでしょうか。

 今回のグッズラインナップは、種類も多いし今までの公演と違って一回あたりの動員

人数が桁違いです。おいておかねばならない在庫が通路を埋めかねません。

これに希望者がグッズ購入で行列を作ろうものなら、何台レジを置いても行列は切れず、最悪入場や後ろ扉からの出捌け演出に支障をきたします。

 

このことから、物販会場を別にしたことに関しては、比較的論理的な説明ができるのではないかと考えました。

 

…ここまでが9/19に考えていたことです。

 

しかし、冒頭に書いたように当日になって運営の見積の甘さが露呈しているなぁと改めて感じています。

どうせ買うでしょ?という態度が隠しきれていないような。

 

私は、2.5次元というジャンルに長生きしてほしいと思っていますし、そこから演劇をはじめとしたライブエンターテイメント市場がさらに活発化してほしいと考えています。だからこそ、今いる顧客を大切にしてほしい。

 

公演の度に何かしら荒れているジャンルに新しく手を出したいと思うでしょうか?

そう思えない人が多いのではないでしょうか?

既存顧客を大切にしないことには、新規顧客の獲得をしたところで、そのビジネスが長続きしないと思います。

 

公式HPで謝罪も出ていましたが、今後の運営がどう舵を切るのか見ていたいと思います。

 

あ、あとトレーディング商品売るなら交換ブース設ける文化作ってください。

それを作らずに野良化している人たちを追い出すなら、トレーディングで設けないでください。それは企業側の努力不足です。

 

参考資料(全て9/21最終閲覧)

あんステフェスティバル公式HP 

https://www.marv.jp/special/ensemble_stage/index.html

横浜市立文化体育館HP http://yspc.or.jp/buntai_ysa/category/top

横浜市立文化体育館見取図 

http://www.city.yokohama.lg.jp/shimin/sports/shiteikanri/2nd/file/zumen-buntai.pdf

横浜文化体育館へ。 | プロレスTODAY

10月24日 | もっと!! はなしたいこと、たくさんあるんだ。

このブログのこと

初エントリです。

かもめ といいます。

2.5次元やストレート、ミュージカルと舞台作品が好きな学生です。大学で2.5次元に関する研究をしている中で、その足跡を残せたらいいなぁと思い始めてみました。

自分の行ける範囲で観劇した作品のこと、普段考えていること、研究のことなどを書いていこうと思います。

2.5次元研究録 とストレートなタイトルしか思いつかなかったのですが、きっと2.5次元作品以外のことも書きます。自分のペースでゆっくりやっていきます。

 

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写真は2017年までに観劇した作品のパンフの一部。たしか、前に来ている奴ほど印象深かった作品にしたはず。

2018年以降に観劇した作品については、おいおいこのブログで語りたいと思います。

 

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